さて今回は、”プロの登山家”、ではなく現役の看護師であり、かつ8000m峰の山々を24回登山した女性登山家の渡邊直子さんについて、とても興味を惹かれましたのでちょっと調べてみたくなりました。
この方、何がすごいって!?
冒頭で既に8000m峰の山々を24回登山したと言ってしまいましたが、何と『世界に14座ある、標高8000m以上の山々登頂の完全制覇に王手』という、とんでもない偉業を成し遂げようとしている方なんです!
※ 24回挑戦して、現在は13座まで登頂しています(途中断念や同じ山にも何度か登頂しています)
普通にですよ、普通に考えたら 「え、何で?あなた1看護師なんでしょ?どうしてそんな無謀とも思える挑戦をするの?その突き動かす原動力はいったい何なの?」という色んな疑問がそれからそれへ湧いてくるのは私だけではないはず。
時々耳にするのは、どこどこの登頂に挑戦して命を落としたとか、どうしても非日常的であり死をも恐れぬ挑戦としか思えないですし、また海外での登山ともなると渡航費や準備資金など金銭的な負担も半端ないと思うんですよね。
それでも渡邊直子さんは何度も何度も挑戦し続け、遂には『8千m峰完全制覇に王手』と、アジア人の女性登山家では初の偉業に挑みます。
そんな彼女の一面を探っていきたいと思います。
渡邊直子のプロフィール
渡邊直子が挑戦し続ける理由とは?
小さい時にサバイバルキャンプなどには参加していたとのことですが、本格的に登山というものを意識したのは小学校4年生の時だそうです。
自身のことを引っ込み思案だと言いますが、相当負けず嫌いな性格ではあったようですね。
なので、日本の山々は登山の企画があれば必ず参加し、日本のそこそこ有名な山々は小学生で制覇しているようです。
まあ、この辺でちょっともう、とんでもない小学生だなと感じます。
では、いつから海外の、そして「デスゾーン」と呼ばれる山々に上り始めたのか?
中学1年生の時に、パキスタンの4,700mくらいの山に登ったのがきっかけとのことですが、「いきなり富士山より1,000mも高いのね!」と思わず突っ込みを入れたくなりました。
中学生くらいなら色々な悩みも出てくるころだとは思いますが、自分のなかの弱さみたいなものを打破したい、だから絶対的な誰にも負けないような自信が欲しい、といったことが伺えました。あとは何と言っても山に強い自分と、みんなで登るのが楽しくて仕方がなかったようです。
やっぱり趣味でも仕事?でも楽しみながらやると、凄くのめり込むし長続きもしますよね!
それから高校、大学と進むにつれてもっぱら海外登山に目を向けていったようで、遠征費もバカになりませんので、大学になってからはバイト代をつぎ込んで遠征していたようです。
そしてそして、大学2年の時に遂に8,000m峰に初めて登ったとのことですが、まだこの時は意識はしていませんが、世界14座(14サミッター)への挑戦への始まりということになります。
※ 14サミッターとは、標高8000メートルを超える山14座すべてに登頂した人を指します。
それから看護師をしながら登山を続け、24回も8,000m峰に挑戦しているわけですが、「8,000m峰って、何が特別なんですか?」という質問に対し、、、
これは子供の頃から変わらないんですが、長い期間さまざまな国の人と家族のように生活することが楽しい。登頂よりもむしろその現地での暮らしのために行くという感じです。
引用元:BEAT CAST(次の東京を創造していく表現者にスポットを当てたインタビューコンテンツ)
これは高所登山ならではですし、だから逆に日帰り登山とかにはまったく興味がないんです。あとは、死ぬか死なないか、というところでやるのも面白いですね。
本当に怖いことをサラッと言ってのけるのですが、、、
更にこんなことも言い放っています。
日常生活では自分の死は身近にないですよね。あったとしても考えたりはしない。でも高所登山ではそれを意識せざるを得ない。それは特別な体験だと自分は思っています。
引用元:BEAT CAST(次の東京を創造していく表現者にスポットを当てたインタビューコンテンツ)
あとは、私は高所に強いので、男性も追い抜いていけることもおもしろいんです。
『死を身近に感じる特別な体験』??? ちょっと普通に聞いたなら、「いや、いやそんな特別な体験いらないでしょ。この人、いっちゃってるな~」ですよね!
でもサラッと偉業を成し遂げる人って、得てしてこんな感覚の方なのかもしれませんね・・・
では改めて『挑戦し続ける理由』とは?
このように、「8千m峰完全制覇に王手」だの「偉業だのと、その偉業に対して周りは称賛を含め大いにに取り上げたくなりますが、渡邊直子さんにとっては、14座制覇はあくまでも通過点であり、目標のひとつでしかないようです。これが終わりではなく、また新たな挑戦への始まりということです。
こういう方達には、私たちが疑問に思うような、「何で?何で挑戦し続けるの?」などという疑問はもはや愚問でしかなく、「挑戦し続けること」そのものが理由なのだと思いました。
★★★豆知識★★★
日本男子の14サミッターは?
日本人でもこの偉業を既に達成した人がいることをご存知でしょうか。
登山家の『竹内洋岳』という方であり、既に約11年程前の2012年に世界29人目となる8000m峰14座完全登頂を果たしています。
プロ登山家 竹内洋岳:公式サイト
渡邊直子からの『子供たちへのメッセージ』とは?
“未来は可能性に溢れている” という子供たちへのメッセージを語っています。
自分は子供の頃にたくさん面白い経験をさせてもらってきたし、それによって性格もガラッと変わりました。引っ込み思案でイジメられたこともある自分が、山を登ることで強くなった。チャレンジすることに抵抗のない人間になったし、ユニークな人生を歩めています。だから、たくさんの子供たちに私と同じような経験をしてもらいたいという気持ちは強いです。将来は、子供たちを連れてのヒマラヤツアーとかもしたいですね。山は怖くて難しいというイメージを持っている人は多いかもしれませんが、それと同時に、強烈な経験をすることで日常の些細な悩みとかを吹っ飛ばしてくれる場所でもあるんです。いまは初心者でもヒマラヤ登山ができる時代になっています。だからもっと気軽に来て欲しいと思うし、イメージを変えたい。そういう活動をしていきたいと思っています。
私自身、親のすすめで始めることになった登山ですが、いまでは本当に感謝しています。小さな頃から海外の山に行っていたことで「なんでここの国の人はみんな同じ服を着ているんだろう」とか、疑問を持って常に考えるようになりましたし、山ですから当然失敗の経験もたくさんします。そういう時に「これじゃダメだったから、次はこうしよう」とか、自分で考えて解決する力も養われると思います。子供の頃からそういう感性だったり考え方を学ぶ場として、海外の山というのはすごく良いんですよ。14座制覇も、それを達成することが目的というよりは「プロ登山家でもない、ごく普通の私ができたんだから、みんなできるよ」ということを子供たちに伝えて、自分たちの可能性に気付いてもらいたいという気持ちが強いです。
引用元:BEAT CAST(次の東京を創造していく表現者にスポットを当てたインタビューコンテンツ)
“未来は可能性に溢れている” ということを、悩みもがいている一人でも多くの子供たちに伝えようとしています。
こうやってここまで渡邊直子さんについて調べてきて、「登山を通じて学んだこと、強くなったこと、色んなことを自分で考えるようになったこと、自分が登山を通じて培われたことをこれからの子供たちにも伝えていきたい」、改めて言葉の一つひとつが”重みがあり深いなー”と感じざるを得ません。
是非とも将来、子供たちを連れてのヒマラヤツアーにいく夢を実現していただきたいです。
心から私もそう願ってやみません!
渡邊直子のまとめ
今回は【情熱大陸】出演するということで、渡邊直子さんについて紹介してみました。
今年中に最後の14座目を達成するとのことですので、楽しみにしたいと思います。
(残すはチベットのシシャパンマ(8027m)1座のみ)
また達成した(必ず達成すると信じます)その後の彼女の挑戦についも非常に気になりますので、引き続きウォッチしていきますし改めてご紹介できたらと思います。
最後までご覧いただき、まことにありがとうございました。
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